1.失業保険をもらうための条件
・終業していた会社が雇用保険に加入していること。
・雇用保険に加入していた期間が、離職日以前の1年以内に6ヶ月以上在ること。(週30時間未満の短時間の仕事については2年以内に6ヶ月以上)
2.もらえる失業手当の額
離職日前6ヶ月間の日額賃金の平均から算出されます。ボーナスを除き、残業代や社会保険料、税金などを天引きされる前の給料から日額賃金の平均をだします。失業手当はその日額平均賃金の50%から80%になります。これは離職日の年齢と日額平均賃金で決定されます。
3.所定給付日数(失業手当が給付される期間)
雇用保険の加入期間によって左右されます。自己都合で退職した場合は、10年未満までは90日、10年以上で120日20年以上で150日まで、会社都合で退職した場合は、年齢によっても左右され、年齢が高いほど所定給付日数は長くなり、最大で330日間も給付されます。また、所定給付日数は公共職業訓練を受けることで訓練終了時まで延長することができます。ただしこれは、所定給付日数の3分の2の日数の支給を受けとる前までに限られます。
4.待期期間
離職後、ハローワークにで求職申し込みと離職票の提出を済ませ、受給資格者であることを確認されてからの7日間を差します。失業が認められた日から、7日間経過しないと支給対象期間になりません。この期間を待期期間といいます。また、7日後に再び足を運び、待期期間の終了を認めてもらう必要があります。この日を「初回認定日」といいます。
5.給付制限
自己都合での退職の場合、最初の3ヶ月は失業手当が支給されません。これを給付制限といいます。給付制限が付くのは、
①正当な理由がなく自己の都合で退職した人
②自分の責任による重大な理由による解雇を受けた人
が対象となります。倒産や解雇、契約期間満了など会社の都合で離職した場合は給付制限は付きません。
会社を辞めるに当たって正当な理由がありますか?それが会社側ある場合は会社都合、自分側にある場合は自己都合となりますが、ここが失業保険の給付の際に大きく影響してきます。
自己都合の場合は、最初の3ヶ月は失業手当が支給されない給付制限が掛かりますが、会社都合だとその期間が免除されます。また支給される退職金の額も多くなり、自己都合と会社都合の退職者では、退職金と失業保険を併せて総額で100万ほどの差が出てしまいます。
ですので、会社を辞めるのであれば、できる限り会社都合で辞めるのがベストです。しかし、会社都合と認められるためにはハローワークの調査をパスしなければいけません。会社都合と認められるだけの証拠を在職中に揃えておくと良いでしょう。サービス残業が多いなども立派な理由になりますが、これは公式な会社の記録には残りません。ですので、通常勤務時間と残業時間をきちんと記録しておく必要があります。
また、離職時期によっても給付日数に変化があります。自己都合で退職する人は雇用保険の加入期間が10年・20年のボーダーラインにいる場合はそれを超えるのを待った方が給付日数をのばすことができ、より多い額をもらうことができます。さらに失業手当の額ですが、これは離職日前から6ヶ月間の日額賃金の平均に関係するので、この期間に意識的に残業を増やすなどして賃金を増やしておくと、その分多く支給されます。
会社をただやめるだけでなく、このような失業保険のしくみを把握して、あらかじめ退職する準備をしておくのが良いでしょう。
・雇用保険被保険者証
退職の際に会社から返却されます。紛失した場合でもハローワークで再発行が可能です。離職する前に本人による記名・押印。もしくは、自筆による署名が必要になります。
・離職表1
被保険者資格喪失確認通知書のこと。退職日から10日以内に自宅に郵送されます。
・離職表2
退職理由・退職前6ヶ月間の給与は記載されている書類のこと。こちらも離職票1と一緒に、退職日から10日以内に自宅に郵送されます。「雇用保険被保険者証」と同じように、離職する前に本人による記名・押印。もしくは、自筆による署名が必要になります。
※離職票1・2について、郵送されてこなかったり(まれに自分で取りに行く場合もあります)、事業主が行方不明の時は早めに管轄するハローワークに問い合わせてください。必要な書類が揃わないと、失業保険が給付されません。
・本人確認書類
運転免許書、住民票、住民基本台帳カードなど現住所、年齢が記載され、本人確認ができる写真付きの官公署発行書類。
・印鑑
実印でなくともかまいません。
・預金通帳
失業手当を振り込む口座の確認に必要です。本人の名義である必要があります。また、郵便貯金は認められません。
・写真
縦3センチ横2.5センチで上半身脱帽のものを用意します。
ハローワークでは以上の書類から、受給要件を満たしていることを確認した上で、受給資格の決定を行ないます。その際に離職理由についても確認が入ります。
1.ハローワークで求職登録をします。最寄のハローワークに行き、「求職申込書」に記入をします。「求職申込書」には就職についての職種や賃金などの希望条件を書きます。求職申込みが受理されたら「ハローワークカード」が渡されます。これは今後ハローワークでの就職活動に必要になるので必ず毎回持参しましょう。また、求職申込みの有効期間は、原則として受理した日の翌々月の末日までとなっていますので、その都度更新が必要です。
2.離職表1・2、雇用保険被保険者証、本人確認書類、証明写真、印鑑、本人名義の普通預金の通帳をハローワークに提出します。ハローワークの職員が受給条件を確認しますので、確認が済んだ後、受給資格を得ることができます。受給資格を得ると、「雇用保険受給資格者のしおり」が渡され、次の受給者講習会の参加日時が指定されます。
3.受給者初回講習会に参加します。講習を受けないと失業保険が給付されませんので、必ず出席しましょう。「雇用保険受給資格者のしおり」、印鑑、筆記用具等を持参します。受給者初回講習会では、雇用保険の受給についての説明が行われます。また、「雇用保険受給資格者証」、「失業認定申告書」が渡され、第一回目の「失業認定日」が指定されます。
4失業認定日にハローワークへ行きます。以降は4週間ごとにある失業認定日にハローワークへ行き、失業状態にある、ということを認めてもらう必要があります。
Q.1勤務していた会社が雇用保険加入していなかったらどうなるのですか?
A.これは法律違反になるので、特別に加入が認められます。過去にさかのぼり、保険料を納めることで加入資格が得られます。さかのぼって収めることができるのは2年までです。
Q.2勤務していた会社が倒産しました。失業保険はもらえますか?
A.解雇を言い渡されるか、自分で退職手続きをすればもらえます。
Q.3アルバイトでも雇用保険に加入できますか?
A.できます。1週間に20時間以上のアルバイトで1年以上雇用されるのならば、「短期間労働被保険者」として雇用保険に加入の義務があります。
Q.4教育訓練給付とは何ですか?
A.教育訓練給付制度とは、スキルアップのための講習会などの費用を一部補助してくれる制度です。受講開始日現在で雇用保険の被保険者であった期間(支給要件期間)が3年以上の方。または初めて支給を受ける方の場合は1年以上あることなどの要件を満たす人が、厚生労働大臣の指定する教育訓練を修了した場合、費用の一部が支給されます。支給額は経費の20%になりますが、10万円を超える場合は10万円となり、また、4千円以下の場合は支給されません。
Q.5会社を辞めたら国民健康保険に加入する必要はありますか?
A.退職後は会社の健康保険から国民健康保険に加入するのが普通です。ただし、退職後も最長で2年間、会社の健康保険を任意継続することもできます。
Q.6会社を辞めたら国民年金を自分で収めなければいけないのですか?
A.国民年金に加入する必要があります。たとえ失業期間中であっても国民年金を納める必要があります。